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2014年11月26日水曜日

なんでもない日常を彩る仕事。




色々なことを経験させてもらったオーストラリアでの一年間。

前にもちょろちょろとは書きましたが、

クリスマスとか誕生日とか、そういった特別なハレの日だけではなくて、なんでもない日常を楽しく過ごせるような
空間だったり物だったり企画だったり、そういうものを提案したい、とそんな熱い気持ちを胸に帰国をしました。

とはいえ私の胸熱な思いは結構ざくっとしていて、じゃあ一体具体的にどんな職種なのか?
と考えたら絞ることができなくて、
職種に絞るのではなく「住や暮らしの仕事」を軸に転職活動をしていました。

色々な業種を受けた中で、
とある雑誌の最終面接まで行くことができました。
たまたま、その雑誌の編集長が前職の広告代理店で作っていた私の仕事(書籍の制作)を知っていて、運良くそこまで残ることができました。

最終面接では、編集部の部長さんと面談。
この面接で未来が変わるかも、自分の思いを世の中へ発信できるかも、というドキドキした気持ちで挑むも、

こてんぱんにやられました。

「エゴを持つな」と。


エゴだなんて思ってもみなかったし、冷静に考えてみて、いやいやエゴなのか?と自問自答してみたけれど、
どう考えてもそのフレーズは、自分には納得できないものでした。





あの頃、そんなことを言われて、すごく悔しい気持ちがありました。
そして、今あの頃の悔しさを思い出すのは、自分がずれてるのかな?と思う局面にまた遭遇しているから。


ビジネスって難しいな、と思うのは、
結局は、それが人の心にどう響いたとかはそこまで重視されなくて、
いかに原価や経費を抑えて売上を上げることが出来るか?とか、広告主からお金をもらえるか?とか、投資してもらえるか?とか銀行から融資を組めるか?とか。

誰かの気持ちではなくて、「お金」がすべてとなって、物事が動いている。



もしかしたら、そんなことない職場はいくらでもあるのかもしれないけれど

私が最近仕事を頼まれる取引先だったり、社長だったり、
話しているとそんな話ばかりで、

そんなにこだわらなくてもいいから、フロー化して納品したらいいんだ、なんて言われた日には、
ぐっさり胸に突き刺さりました。


きっとビジネスの上では、それがごもっともなんでしょう。
街を見たらわかる。
どこの街に行っても、駅を降りても、チェーン店化されたお店が立ち並ぶ。
私たちはどこにいても、同じ価格で同じ味のものが食べられる。
流通はフロー化されて、無駄な時間をさくことなく、納品される。



だから、言われたことはビジネス的局面から見たらすごくよく分かるけど、

それでも私は自分の意思を持って、仕事にこだわりたい、と思ってしまうのです。

最近はそれがすごく寂しくて、
なんだかやり場のないこの思いをブログにぶちまけてしまいましたが、

来月は、こんなモヤモヤを飛ばしてくれるであろう、とある素敵な都市に行ってきます。

久しぶりの海外。



違う世界を見ることでまた自分の視野もぐっと広がる気がします。

寒くなってきたので、風邪を引かないようにしなくちゃ。





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